春はまだですか〜?
服屋さんも雑貨屋さんもフレッシュな春の
装いになっているのに、まだまだコートの
ボタンを一番上までとめる日々です。
昨日は、夕方の街中で華やかな袴姿や振り袖姿の
女の子達とたくさんすれ違いました。
成人式の女の子達と少し異なるのは、その顔がどことなく
キリッとしている事でしょうか。ご卒業おめでとうございます。
夢を諦めずに、頑張って、だけど優しい強い人になって下さいね。
さて、幾数年ほど昔、大学の卒業旅行でフランスに行きました。
私がパリでどうしても行きたい!と友人にお願いしたのは
当時オープンして間もなかったケ・ブランリー美術館と
蚤の市で有名なクリニャンクールでした。
ケ・ブランリーではパトリック・ブランの垂直庭園が
見たかったのと、館内が有機的な内装であると聞いて
これは体感したい!と思ったのでした。
床や壁はゆるやかに傾斜していて、大きな木もしくは動物の体内に
入ったような印象がありました。壁には革が使われていたように思います。
晴れた朝の、エッフェル塔の足もとで、子犬を散歩中の上品なマダムに
(絵に描いたようなフランスマダム!)すみません、ケ・ブランリーは
どこですか?と聞いたような…
フランス人は英語を話す観光客にイジワルだと未だに聞きますが、
あの旅行では嫌な感じの人はおらず、むしろ親切にしてもらった
記憶の方が大きいです。
そして、憧れていたクリニャンクールの蚤の市へ。
最寄りの駅から蚤の市への町は予想以上に治安が悪そうな雰囲気。
こういう時は子連れの若いママが安全に違いない!と
妙な思い込みがあった私は、感じの良さそうな若いママに声をかけて
道があっているか教えてもらいました。
言い出しっぺの私は、友人2人を危険な目に合わせまいと
見渡す限りのアンティークな家具やパーツにわくわくしながらも
心の中ではとっても緊張していたのを思い出します。
クリニャンクールにある大きなアンティークショップ、
Daniel et Lili(ダニエル・エ・リリ)は、店内にびっしりと手芸系の
アンティークパーツやジュエリーが並び、まさにお洒落なパリを
感じる事ができるお店でした。
いつもの事ながら、時間が限られた旅だったので、購入したのは
小さな白い花のパーツがついた乙女なネックレスと、
この写真の小さな瓶だけ。
日本人なら、「お醤油入れ?」と一瞬思ってしまいそうな
この小瓶は、香水入れに使われていたそう。
お花の形そのままに香水を持ち運べるなんて…
なんて夢があるんでしょう!その発想自体にキスしたい気分です。
思い描いたことを形にするのは、こんな素敵なものを作る先人達に
自分も近づきたいと思っているからかもしれません。
春待ち
03/21/2012 投稿者: 1000film